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具体音の導入

ミュジーク・コンクレートにおけるサンプリング手法はその後、電子的なサンプラーにより、一般的なポップミュージックにも応用されるようになった。これは具体音の録音を音楽の一部として認識するという意味において特筆すべき事項である。音を録音してさらにそれを電子的な技術により変調させたものを使うという発想が一般に定着したのは、ミュジーク・コンクレートの功績が大きい。

ただしクラシック音楽の歴史において具体音を効果として盛り込む試みはすでに多く見られる。例えばレオポルト・モーツァルトの「おもちゃの交響曲」での鳥笛など音の出るおもちゃ、ヨーゼフ・シュトラウスの「鍛冶屋のポルカ」での鉄のレールをハンマーで叩く音、マーラーの交響曲で使われる木づちや鎖など特殊な打楽器などである。セミクラシックと呼ばれるルロイ・アンダーソンの「タイプライター」では、題名どおりそのものを打楽器として用いている。
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音楽劇の中で劇中の小道具を音楽に取り込む用法としてはワーグナーの楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」で、主役の靴職人ハンス・ザックスが宿敵ベックメッサーの歌の練習を邪魔して靴を叩く音を挿入したり、サティの舞台音楽「パラード」で大騒ぎの挙句ピストルやサイレンの音を挿入したりするなどの例が挙げられる(サイレンの音は、後にエドガー・ヴァレーズが「イオニザシオン」などで純音楽的効果として用いている)。これらは録音技術以前において具体音を音楽として取り込んでいる例である。

また具体音を楽音で模した例となると無数にある。シャルル=ヴァランタン・アルカン、アルチュール・オネゲル、ルーズ・ランゴーが鉄道の音を模倣しているが、アルカンのころには既存の音楽の枠に具体音を押し込めていたのが、ランゴーのころには忠実な具体音の模写そのものが音楽になっている。

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2009年10月20日 01:11に投稿されたエントリーのページです。

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